臨床工学技士国家試験の過去問の使い方|何年分・何周・復習のコツと科目別の優先順位

臨床工学技士国家試験の過去問の使い方 資格・試験対策
国家試験対策|過去問の使い方

臨床工学技士国家試験の勉強で、一番頼りになる教材は過去問です。ただ、「何年分を解けばいいのか」「何周すればいいのか」「解説のない過去問をどう使うのか」で迷う人も多いと思います。後輩の勉強を見てきた経験と、公開されている情報をもとに、過去問の使い方を整理しました。

この記事の前提

ここで紹介するのは、効率よく過去問を使うための一例です。学校の方針や自分の得意・不得意に合わせて、取り入れやすいところから試してみてください。試験の全体像は臨床工学技士国家試験の全体像と勉強法にまとめています。

過去問はどこで手に入るか

公式に公開されている問題

試験を実施している公益財団法人医療機器センターのサイトで、直近5年分ほどの試験問題と正答が公開されています。解説はついていないので、正答をもとに自分で調べる使い方になります。

市販の過去問題集

10年分前後の問題に、解説がついた問題集が市販されています。解説で考え方を確認できるので、1冊持っておくと復習の効率が上がります。

学校で配られる資料

養成校によっては、過去問を科目別に並べ直した資料や、模試を用意しているところもあります。まずは学校の教材を確認してみましょう。

何年分を解けばいいか

目安は、最低でも直近5年分、余裕があれば10年分です。臨床工学技士国家試験は、同じテーマが形を変えて繰り返し出題される傾向があります。5年分を解くと、よく出るテーマと出題の形式がひと通り見えてきます。10年分まで広げると、数年おきに出るテーマも拾えるようになります。

一方で、医療機器や制度は少しずつ変わっていくため、古い年度の問題には今の知識と合わないものが混じることもあります。古い問題を解くときは、「今もこの考え方でいいか」を教科書で確かめる意識を持っておくと安心です。

何周すればいいか:過去問の回し方

過去問の回し方の流れ
図:過去問の回し方(一例)
1

1周目:時間を気にせず、全体を解いてみる

最初は点数を気にする必要はありません。どんな形式で、どんなテーマが出るのかを知り、自分の苦手な科目を見つけることが目的です。

2

2周目:間違えた問題を教科書で確認する

間違えた問題は、正答を覚えるのではなく、教科書に戻って「なぜその答えになるのか」を確認します。選択肢の一つひとつについて、正しい理由・誤っている理由を説明できるようになるのが目標です。

3

3周目:本番と同じ時間で通して解く

午前・午後それぞれ、本番と同じ時間を計って解きます。時間配分や、集中力が切れやすい時間帯を知っておくと、本番で焦りにくくなります。

4

直前期:間違いノートを総復習する

何度も間違える問題や、覚えきれていない数値をまとめたノートを繰り返し見直します。新しい問題に手を広げるより、間違えた問題を確実に取れるようにする方が、点数につながりやすい時期です。

復習の質を上げるコツ

  • 選択肢ごとに理由を書く:正解の選択肢だけでなく、ほかの4つが誤りである理由も書き出すと、1問から学べる量が大きく増えます
  • 間違いの原因を分ける:「知識が足りなかった」「問題文を読み違えた」「計算を間違えた」のどれかを記録しておくと、対策が立てやすくなります
  • 科目別と年度別を使い分ける:最初は科目別にまとめて解いて知識を固め、仕上げの時期は年度別に通して解いて本番に慣れます
  • 計算問題は式から書く:答えの数字だけでなく、使った式と単位を毎回書く習慣をつけると、ケアレスミスが減ります
  • 数値は一覧表にまとめる:漏れ電流の許容値、透析液の組成など、数値を問う問題は表にまとめて繰り返し見ると覚えやすくなります

科目別の優先順位

科目 優先度 過去問を使うときのポイント
生体機能代行装置学 最優先 配点が大きい最重要科目。人工呼吸器・血液浄化・人工心肺・補助循環・ペースメーカを分野ごとに繰り返す
医用電気電子工学・医用機械工学 早めに着手 計算問題が多く、理解に時間がかかる。早い時期から少しずつ解いて慣れておく
医用安全管理学 得点源 漏れ電流・接地・医療ガスなど、数値や規格を問う問題が多い。一覧表で暗記すると取りやすい
医用治療機器学・医用計測機器学 標準 原理と安全上の注意点をセットで覚える。似た選択肢の違いを説明できるようにする
医学概論・臨床医学総論 直前期も伸びる 暗記中心の問題が多い。生体機能代行装置学とつながる内容(腎臓・心臓・肺)から覚えると効率がよい
生体物性・材料工学 標準 ダイアライザや人工血管の素材など、ほかの科目と関連づけて覚える
たく

現場から見た実感

後輩の国試勉強を見ていて感じるのは、過去問の「正答番号」を覚えてしまう人ほど、少し形を変えた問題で点を落としやすいということです。逆に、選択肢の一つひとつを「これは透析のあの場面の話だ」と現場や実習の記憶と結びつけて覚えている人は、初めて見る問題にも強い印象があります。過去問は答えを覚える教材ではなく、教科書に戻るきっかけを作ってくれる教材だと思います。

解説集や問題集、教科書の選び方は国試の参考書・問題集の選び方で紹介しています。

過去問だけで合格できるか

過去問の類題は多く出題されますが、毎年、新しいテーマや切り口の問題も含まれます。過去問を軸にしながら、間違えた分野は教科書で原理から理解しておくことで、初めて見る問題にも対応しやすくなります。

過去問で見つけた苦手な分野を、キーワードで絞り込んで集中的に確認できるように、生体機能代行装置学のオリジナル問題集を作りました。「PEEP」「ECMO」「透析」などの用語で検索して、その分野だけを復習できます。

無料で試せます

全9科目・120問のオリジナル問題集から、計13問を無料公開しています。キーワード検索もそのまま試せます。

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まとめ

臨床工学技士国家試験の過去問は、直近5年分を最低ラインに、余裕があれば10年分を目安に解くのがおすすめです。1周目で全体と苦手を知り、2周目で教科書に戻って理由を確認し、3周目で本番と同じ時間で解き、直前期は間違いノートで仕上げる、という流れで回していくと、知識が点数につながりやすくなります。過去問を「答えを覚える教材」ではなく「教科書に戻るきっかけ」として使うことが、合格への近道です。

よくある質問

Q

過去問はいつから始めればいいですか?

最終学年の早い時期に、まず1年分を解いてみるのがおすすめです。本格的に回し始めるのは、試験の半年前くらいが目安になります。計算系の科目は、それより前から少しずつ触れておくと安心です。

Q

解説のない過去問はどう使えばいいですか?

正答番号をもとに、教科書や参考書で「なぜその答えになるのか」を自分で調べます。時間はかかりますが、自分で調べた内容は記憶に残りやすいです。解説つきの問題集と組み合わせると、調べる時間を短くできます。

Q

同じ問題を何度も解くと、答えを覚えてしまいます。

答えを覚えてしまった問題は、正解の選択肢以外の4つが「なぜ誤りなのか」を説明できるかで確認しましょう。説明できなければ、まだ理解が足りていないサインです。

参考資料

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